「フル・コンタクト」 [アクション]
タイ、バンコク。裏社会で働くジェフは、親友サムの借金を清算しようと、怪しげな強盗話に乗ってしまう。そして、初めて組んだサムの従兄ジャッジの裏切りにあい・・。
狂気がほとばしる冒頭のシーンや、主人公たちが生きる、決してきれいとは言いがたい世界のリアルな描写に、気持ちは引き気味になります。
しかし、黒社会での裏切り、死、復讐という、ありがちで殺伐とした物語が、キャラが立った登場人物たちと、演じたチョウ・ユンファ(ジェフ)、アンソニー・ウォン(サム)、サイモン・ヤム(ジャッジ)の存在感で、実に味のあるものになっています。
また、意外性はないにしても巧みなストーリー展開と、アクションシーンの連発で飽きさせません。銃を持たせたら無敵のチョウ・ユンファ・・と言うかどうかは不明ですが、特別なファンでなくても、彼が銃を構えると無条件で”かっこいい”と思えるから不思議。いえ、画面にいるだけで衆目を集めてしまうあたりはさすが亜洲影帝。
裏の社会にあっても、自分なりの信義に忠実に生きる無骨なジェフは、ユンファの得意とする役どころ。それに反して、自らの美学を貫きつつ、ジェフに愛とも友情ともつかない感情を抱きはじめるジャッジを演じたサイモン・ヤム。さまざまな役柄をこなす俳優ですが、本作の冷酷で狂ったゲイ役は出色です。
ジェフが復讐に立ち上がるシーンとラストで流れる挿入歌、「這世界已瘋癲」(歌唱アラン・タム)が印象的。
狂気がほとばしる冒頭のシーンや、主人公たちが生きる、決してきれいとは言いがたい世界のリアルな描写に、気持ちは引き気味になります。
しかし、黒社会での裏切り、死、復讐という、ありがちで殺伐とした物語が、キャラが立った登場人物たちと、演じたチョウ・ユンファ(ジェフ)、アンソニー・ウォン(サム)、サイモン・ヤム(ジャッジ)の存在感で、実に味のあるものになっています。
また、意外性はないにしても巧みなストーリー展開と、アクションシーンの連発で飽きさせません。銃を持たせたら無敵のチョウ・ユンファ・・と言うかどうかは不明ですが、特別なファンでなくても、彼が銃を構えると無条件で”かっこいい”と思えるから不思議。いえ、画面にいるだけで衆目を集めてしまうあたりはさすが亜洲影帝。
裏の社会にあっても、自分なりの信義に忠実に生きる無骨なジェフは、ユンファの得意とする役どころ。それに反して、自らの美学を貫きつつ、ジェフに愛とも友情ともつかない感情を抱きはじめるジャッジを演じたサイモン・ヤム。さまざまな役柄をこなす俳優ですが、本作の冷酷で狂ったゲイ役は出色です。
ジェフが復讐に立ち上がるシーンとラストで流れる挿入歌、「這世界已瘋癲」(歌唱アラン・タム)が印象的。