「告白」 [映画]
某中学1年B組。担任の森口は、学年最後のホームルームで、ある告白をする。学校のプールで水死した自分の娘は、事故ではなく殺されたのであり、しかも、その犯人2名がこのクラスにいるというのだ。
しかも彼女は、匿名ではあっても犯人が誰かを明かします。そしてふたりに、想像を絶する罰を仕掛け、それをもって命の大切さを考えて欲しいと言い残し、教壇を去ります。新たな担任を迎えて始まった新学期は・・。
復讐劇は後味が悪いものですが、本作は格別です。家族や友だち関係が崩壊し、「むかついたから」、「誰でもよかった」という身勝手な理由で命が奪われ、少年であれば犯人が守られる法の壁がある、そんな昨今の日本を映し出しているだけでなく、悲しみと怒りで人間であることを捨てた教師を見せられるから。
それでも、冒頭で犯人と罰が分ると、どれほど醜く心に重くても、物語から抜け出せなくなります。”嫌だ”と思いつつ、ラストまでがあっという間です。”鬼”になりきった主人公を、松たか子が好演。
しかし、命とはなにか、人間とはどうあるべきか・・に答えはなく、いじめ被害者が蝶を握りつぶすシーンに象徴されるような、強い者が弱者を踏みつける、負の連鎖が描かれるばかり。登場人物の、誰にも共感できることなく終わった問題作。★3
しかも彼女は、匿名ではあっても犯人が誰かを明かします。そしてふたりに、想像を絶する罰を仕掛け、それをもって命の大切さを考えて欲しいと言い残し、教壇を去ります。新たな担任を迎えて始まった新学期は・・。
復讐劇は後味が悪いものですが、本作は格別です。家族や友だち関係が崩壊し、「むかついたから」、「誰でもよかった」という身勝手な理由で命が奪われ、少年であれば犯人が守られる法の壁がある、そんな昨今の日本を映し出しているだけでなく、悲しみと怒りで人間であることを捨てた教師を見せられるから。
それでも、冒頭で犯人と罰が分ると、どれほど醜く心に重くても、物語から抜け出せなくなります。”嫌だ”と思いつつ、ラストまでがあっという間です。”鬼”になりきった主人公を、松たか子が好演。
しかし、命とはなにか、人間とはどうあるべきか・・に答えはなく、いじめ被害者が蝶を握りつぶすシーンに象徴されるような、強い者が弱者を踏みつける、負の連鎖が描かれるばかり。登場人物の、誰にも共感できることなく終わった問題作。★3